社会貢献・地域連携活動

地域活性化への貢献を目指すリハビリテーションの「知の拠点」

本学が保有する人的・知的・物的資源を活用し、地域社会との連携を深め、地域産業の振興、発展に貢献するために、様々な人との交流や活動を拡大し、実現に向けて取り組んでいます。

地域課題研究Ⅱ

専攻を越えた学生がグループを組み、地域社会が抱える様々な課題の現状を、調査やフィールドワーク等を通して知り、可能であればその解決のための方策までを考える社会で活躍するために必要な「課題解決力」を養う実践型授業です。

 

  • 令和6年度発表テーマ

    【最優秀賞】小児を対象としたユーモアクッションの開発
    <研究内容>
    土佐市にある児童発達支援事業所から、遊べて、リラックスのできるクッション製作の依頼を受けた。クッションを製作するにあたり、施設に通う発達障害児5名(男性4名・女性1名)を調査対象とした。施設環境の調査後、今までにないクッション、ユーモアクッションに求められる要素を抽出した。1200×170(mm)、周径550(mm)の円柱型のクッションを5つ製作し、学生による試用評価後、対象者による1週間の試用評価と施設職員に対してアンケート調査を実施した。クッションの使い方や遊び方を考えて楽しんでもらえた反面、大きさや形状により収納性が低い点、小さい子どもにとっては高さがあり危険な点などが改善点として挙げられた。いくつかの改善点があるものの、遊び方の種類や汎用性が高く、対象者のユーモアや遊び心を引き出すことができるクッションとなった。
    (担当教員:岩﨑 洋)学生7名

     

    【優秀賞】土佐市の横断歩道における青信号点灯時間の調査(第2報)〜高知県全域を調査して〜
    <研究内容>
    高知県の高齢化率は全国2位であり、高齢者が極めて多い地域である。令和3年度は県内の交通事故死者に占める高齢者の割合が84%で全国ワースト1位であり、高齢者の事故予防は地域の取り組むべき課題であるとも言える。調査対象箇所は、室戸市から四万十市に至る高知県内全域の国道および県道における信号機のある横断歩道174箇所とした。それぞれの横断歩道における青信号点灯時間と横断歩道の距離を測定し、その値から歩行者が横断可能な歩行速度を算出した。結果、高知県下の横断歩道は比較的横断時間に余裕のある設定であり、10mを12秒以内で歩行可能であれば青信号点灯中に横断が可能であることが明らかとなった。高齢者の歩行速度を知る理学療法士による交通安全指導は、高齢者の事故予防の一助になると考えられる。
    (担当教員:柏 智之)学生7名

     

    【優秀賞】小学生の体格の意識と生活習慣との関連について-幼児期と現在の生活習慣の比較-
    <研究内容>
    人の体脂肪率は3歳までの食習慣で決まると言われており、令和5年度第1回土佐市子どもの健康づくり支援委員会資料によると、小学生高学年の肥満傾向は、男女ともに近年は増加傾向にあることが明らかになっている。土佐市内の小学生に対して個人の体格や幼児期・現在の生活習慣に関するアンケートを実施し、体格の意識と生活習慣との関連を検討した。対象は土佐市内のA・B小学校の2校4・5・6年生285名とした。結果、自身の体格の意識が実際の体型と一致していない児童は今の生活で好き嫌いなく何でも食べるが、運動は好まないという傾向であった。児童期をより健康な状態で過ごし発達するためにも、客観的な体型の把握や親子への生活指導が重要であると考えられる。
    (担当教員:重島晃史)学生7名

    【テーマ一覧】
    〇 災害時の避難における移動支援機器開発の経過 ~津波避難タワー攻略編~
    (担当教員:有光一樹・金久雅史)学生5名
    〇 高齢者運転による交通事故の現状と事故防止策の提言
    (担当教員:田頭 勝之)学生6名
    〇 公園における遊具標識の実態調査 ~子供に対するアプローチ~
    (担当教員:吉村知佐子)学生4名
    〇 地域在住高齢者の携帯電話に関する困りごと
    (担当教員:光内梨佐)学生5名
    〇 障がい者支援施設における腰痛症対策 -いつでもどこでも簡単に!-
    (担当教員:宮﨑登美子)学生6名
    〇 免許返納する・しないの理想と現実
    (担当教員:石川裕治)学生5名
    〇 薬物依存歴を持つ女性の健康状態に関する研究
    (担当教員:足立 一)学生5名
    〇 子ども食堂の現状について ~実地調査とアンケート調査より~
    (担当教員:辻 美和)学生5名
    〇 小学生の登下校について ~保護者へのアンケート調査より~
    (担当教員:篠田かおり)学生6名
    〇 地域在住高齢者の余暇活動が健康にもたらす影響
    (担当教員:笹村 聡)学生5名
    〇 絵本の読み聞かせと子育てに関するアンケート調査 ~絵本で困りごとを軽減しよう~
    (担当教員:池 聡)学生5名
    〇 高齢者擬似体験システムを用いた土佐市避難タワーの避難想定
    (担当教員:平賀康嗣)学生7名
    〇 高校サッカー選手における足部アライメントと足関節捻挫の関係 〜入学時のフィジカルチェック結果と3年間の 足関節捻挫について~
    (担当教員:片山訓博)学生6名
    〇 小学生の外遊びの時間と体力の関係 -10年間の変化-
    (担当教員:栗山裕司)学生6名
    〇 小学生野球チームに対する野球ひじ検診実施報告
    (担当教員:相澤 徹、大塚貴英)学生6名
    〇 がんロコモの現実 -在宅リハビリテーションの新たなフロンティア-
    (担当教員:明崎禎輝)学生4名

  • 令和5年度発表テーマ

    【最優秀賞】小児を対象としたバランスクッションの開発-発達障害児に対して-
    <研究内容>
    土佐市にある児童発達支援事業所からの依頼を受けバランスクッションを製作するにあたり、施設に通う発達障害児6名(男性3名・女性3名)を調査対象とし、施設環境の調査後、バランスクッションに求められる要素を抽出した。400×400×50(mm)のサイズのバランスクッションを7種類製作し、対象者に対して、施設にて1ヶ月の試用評価を行った。既存のバランスクッションは高価であるものが多いが、今回製作したクッションは安価ですぐに手に入る素材で製作されていることから、メンテナンス性や汎用性が高い。また、複数の種類を製作したことでバランスクッションに求められる要素が示唆された。これによって対象者に合わせたクッション製作が可能となった。
    (担当教員:岩﨑 洋)学生6名

    【優秀賞】土佐市の横断歩道における青信号点灯時間の調査〜高齢者の交通安全に着目して〜
    <研究内容>
    土佐市の高齢化率は37%であり、高知県下でも高齢者の多い地域であると言える。土佐警察署管内において高齢者横断中の交通事故は毎年数件発生しており、高齢者の道路横断中の事故予防は地域課題の一つであるとも考えられる。本研究では土佐市中心部26か所の横断歩道について、それぞれの歩行者の横断可能速度を算出し、高齢者が安全に横断可能かどうかについて検討した。結果、土佐市中心部の横断歩道の信号設定時間は、比較的横断時間に余裕のある設定であり、健常高齢者であれば問題なく渡り切れる時間設定となっている。しかし、傷病高齢者の歩行速度をみると、多くが青信号点灯時間内に渡り切ることが困難となり、横断歩道上の残留歩行者となる可能性が高くなる。歩行速度の遅い高齢患者の退院時指導を行う際には、交通安全の視点から視認性の高い服装や反射板の装着を推奨すること、残留歩行者とならない為に次の青信号になるまで横断を待つ、近くの押しボタン式信号の横断歩道を利用するなど、傷病を持った高齢者に近い存在である理学療法士が交通安全指導を行うことも交通事故防止の一助になると考える。
    (担当教員:柏 智之)学生6名

    【優秀賞】小学生におけるインターネットの使用が生活習慣や自己肯定感に及ぼす影響
    <研究内容>
    近年スマートフォンの普及率も上昇しつつあり、小学生高学年でスマートフォン所持率が過去最高を更新している。本研究では、小学校の高学年を対象にアンケート調査を実施することでインターネットの使用状況と生活習慣および自己肯定感に影響を与える要因について検討した。対象は土佐市内のA小学校とB小学校の2校4・5・6年生281名を対象とした。対象者のスマートフォンやタブレット等によるインターネット使用により生活環境や自己肯定感にどのような影響があるかを調査する目的で、先行研究をもとに自作したアンケートを配布した。本研究によってインターネットの使用は子どもの自己肯定感に前向きな影響をもたらす可能性があると考えらる。しかし、長時間使用することで依存性が増し、生活習慣が乱れるという報告もあるため、インターネットとの付き合い方を考慮する必要があると考える。
    (担当教員:重島晃史)学生6名

    【テーマ一覧】
    〇 がん予防のための意識向上に向けたがん教育と身体活動量増加の効果への取り組み
    (担当教員:明崎禎輝)学生6名
    〇 病院で働くリハビリテーション専門職のフレイル認知度について
    (担当教員:有光一樹)学生5名
    〇 発達障がい児にとっての遊び場に関する現状と課題-アンケート調査より-
    (担当教員:吉村知佐子)学生6名
    〇 地域在住高齢者の嚥下機能について-のど体操の習慣化を目指して-
    (担当教員:光内梨佐)学生6名
    〇 地域で暮らす認知症高齢者の防災対策について〜認知症対応型通所介護での聞き取り調査〜
    (担当教員:辻 美和)学生6名
    〇 叶えてみん?高齢者ニーズ〜地域とのふれあいを学びへ〜
    (担当教員:栗山裕司、平賀康嗣)学生6名
    〇 車椅子のハンドルグリップの違いによる疲労と操作性の関係について
    (担当教員:大塚貴英)学生5名
    〇 障害者支援施設入所者に対する家庭用ゲーム機を用いた対人交流の実施
    (担当教員:篠田かおり)学生6名
    〇 障がい者支援施設における腰痛症対策-障がい者支援施設職員対象として-
    (担当教員:宮﨑登美子)学生6名
    〇 土佐市の足!ドラゴンバス!!~現状と取り組み~
    (担当教員:石川裕治、池 聡)学生6名
    〇 日本と米国の大学サッカー部・サ-クル所属者における練習量と疲労とケガの比較研究
    (担当教員:足立 一)学生4名
    〇 野球選手の成長期に起こる肩の痛みの要因とリスク
    (担当教員:片山訓博)学生6名

  • 令和4年度発表テーマ

    【最優秀賞】小学生の自己肯定感に影響を与える要因の検討
    <研究内容>
    小学校の高学年の児童を対象にアンケート調査を実施し、自己肯定感に影響を与える要因について検討した。対象はA市内小学校小学5・6年生の99名を対象とした。結果、スコアからは性差や学年差はなく、自分自身のことを肯定的にとらえているとは言えない結果であった。小学生にとって親や先生との関わりは自己肯定感を高める上では友人関係より重要であることが推察されたので、家族との会話や、教師が児童に期待して関わったりすることが自己肯定感を高めることにつながると思われる。
    (担当教員:重島晃史)学生6名

    【優秀賞】小学生の外遊びに関する調査
    <研究内容>
    小学校3・4年生と大学3年生を対象に外遊びに関するアンケート調査を実施し、2010年代と2020年代を比較した。対象は土佐市内の小学校3・4年生146名と本大学3年次生135名を対象とした。
    結果、2010 年代に比べて現在は、普段小人数で遊んでいる傾向にあった。要因として、コロナウイルス感染症による制限、少子化、屋内遊びの多様化による遊び方の変化が考えられる。また、様々な理由により公園の遊具が減少していること、遊び場の規制など、子供たちの遊び方に制限が見られていることも一因と考えられる。
    (担当教員:篠田かおり)学生5名

    【優秀賞】知っちゅうが?こじゃんと危ない避難経路 ~災害に備えた避難マップ作成(船越団地編)~
    <研究内容>
    今後発生が予測される災害に備え、災害発生前に避難経路の環境を把握しておくことが、安全な避難に繋がると考え、避難経路の危険箇所の調査と避難マップの作成を行った。
    調査場所は、土佐市船越団地内の集合住宅から避難場所である船越団地集会所及び、高知リハビリテーション専門職大学までの避難経路とした。結果、避難経路には多くの危険箇所があることが明らかとなった。今後、地域在住高齢者のより安全な避難のために、各地区の避難マップを作成し、地域住民へ啓発することが重要と考える。
    (担当教員:田頭勝之)学生5名

    【テーマ一覧】
    〇 南海トラフ地震における災害避難に関するアンケート調査
    (担当教員:大塚 貴英)学生5名
    〇 等尺性股関節外転筋力測定の工夫 -固定具を使用した改良法の検討-
    (担当教員:柏 智之)学生名
    〇 図書館から始まるコミュニケーションと地域の輪
    (担当教員:武内 和弘)学生4名
    〇 なんで避難しとうないが? ~土佐市高齢者への半構成的インタビュー~
    (担当教員:石元 美知子)学生6名
    〇 障がい者スポーツの現状と未来
    (担当教員:足立 一)学生5名
    〇 サッカー選手のパフォーマンス向上の実現に向けて
    (担当教員:片山 訓博)学生4名
    〇 高齢者における注意機能(選択判断)能力について
    (担当教員:稲岡 忠勝)学生6名
    〇 地域介護予防活動に関わる専門職種、高齢者が高知リハ大生に望んでいること
    (担当教員:光内 梨佐)学生6名
    〇 児童発達支援事業所でのシーティングにおける姿勢保持能力の向上 ~21トリソミー児への介入~
    (担当教員:岩﨑 洋、濱田 和範、稲田 勤)学生6名
    〇 音響式信号機の認知について 学生アンケートと当事者インタビューからの一考察
    (担当教員:吉村 知佐子)学生6名
    〇 土佐市における高齢者の外出手段と行動範囲 ~住民へのアンケート調査より~
    (担当教員:平松 真奈美)学生5名
    〇 我々ができるがん教育の可能性
    (担当教員::明崎 禎輝)学生6名
    〇 本学の避難所としての現状 〜備蓄と役割〜
    (担当教員:石川 裕治)学生5名
    〇 地域における認知症の人へのイメージについて〜アンケート調査より〜
    (担当教員:辻 美和)学生6名
    〇 学生による避難所運営支援組織の必要性について
    (担当教員:辻 博明)学生4名
    〇 土佐市の公共施設のバリアフリー状況について
    (担当教員:清岡 学)学生6名
    〇 通所型サービスCの卒業後の課題について 〜ポールウォーキングの検証〜
    (担当教員:有光 一樹)学生5名
    〇 腰痛予防対策パンフレットの作成 ―障がい者支援施設職員対象としてー
    (担当教員:宮﨑 登美子)学生6名

展開科目

土佐地域資源論


高知の様々な文化や産業、近年盛んである観光と地域振興等の実際について学ぶ授業。
実際に高知市の街並みを歩くフィールドワークを行います。

社会的企業論

一般就労でも福祉就労でもない第三の雇用の場である障害者を含めた多様な人々が働くことができる協働型システムである社会的企業について、学びます。

尽誠学園高等学校との連携

尽誠学園高等学校(香川県)と教育連携をおこなっています。
普通科アスリートコース 総合的な探究活動の時間で、以下の目的のもと取り組んでいます。

  • SDGsの理解とアスリートコースの特性を生かした探究活動となる専門的知識を深める
  • 身近な事象を学問的にとらえ、科学的根拠に基づき、学びと競技の専門性を高める
  • 大学の高度な学びに触れ、興味関心の幅を広げ、進路選択の一助とする

社会貢献

主な活動

乳幼児健診
子ども発達支援相談
運動器健診
競技会委員など 詳しくは一覧をご覧ください。

令和3年度社会貢献一覧

ボランティア活動


地域に根差した大学として地域社会の発展に貢献できるようボランティア活動を推進します。学外の施設や団体、地域等から協力依頼も多いので、学生生活に合った分野で、自分が求められていることを相手の立場になって考え、活動しましょう。

活動内容


2021年11月13日 ものづくり総合技術展 レザークラフト体験(作業療法学専攻学生14名 教員1名)

イベント開催

図書館

高知リハビリテーション専門職大学図書館は、リハビリテーションを中心とした医学書及び一般書を所蔵しています。所蔵資料は約3万3千冊です。
どなたでもご利用になれます。開館案内、利用案内、蔵書検索が行えます。

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